沢尻エリカさんは、映画「パッチギ」や「1リットルの涙」で若手演技派女優としての確固たる地位をを築きつつありました。
しかし、ある事件により一気に批判の的となり転落していってしまいます。
今や伝説とまで言われる「別に事件」ですね。
今回は、沢尻エリカさんの「別に発言」事件を振り返ってみました。
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沢尻エリカ「別に」発言で司会者を困らせる
沢尻エリカさんが舞台挨拶で「べつに…」と発言して騒動が起こったのは2007年のことでした。
2007年、主演舞台の挨拶でのこと。
インタビュアーの質問に
「特に無いです」
「別に」
などの返し、果てには相手を睨みつけていました。
これ以降、性格が悪いというイメージが世の中で定説となってしまいました。
舞台の中央に立った彼女の衣装も奇抜で印象的ですが、終始腕組みの仏頂面はかなり場違いでしたね。
更に進行役の女性がフォローした言葉も癪に障ったのか、睨みつけるシーンも…。
まさか、このことがきっかけで波紋が広がってしまうとは思いもしなかったでしょうね。
沢尻エリカの別に事件はどの映画で監督は誰だった?
事の発端となったのは、何の映画の舞台挨拶だったのでしょうか?
2007年公開の映画「クローズド・ノート」での舞台挨拶でした。
当時21歳だった沢尻エリカさんが主演した映画「クローズドノート」は、「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年)の行定勲監督が手掛けるということで、注目の舞台挨拶でした。
沢尻エリカさんをはじめ、竹内結子さん、黄川田将也さん、山口愛(子役)さん、行定勲監督、錚々たるメンバーが壇上に並びます。
登場した時から、あからさまに不機嫌な様子だった沢尻エリカさん。
終始腕組みをしたままで、インタビュアーの富永美樹さん(元フジテレビアナウンサー)の質問にも睨み付けるような表情で、キレ気味に答えます。
―――「皆さん今日はどうもありがとうございました」
(沢尻エリカだけ笑顔なし)
―――「一番思い入れのあるシーンは?」
沢尻エリカ「特にないです」
行定監督が、沢尻エリカさんが撮影現場に手作りクッキーをふるまったエピソードを披露。
―――「どんな想いでクッキーを作ったのですか?」
沢尻エリカ「別に・・・」
―――「きっと思いはあったんだろうと思いますが、今はちょっと皆さんには披露したくないのかもしれないですね」(司会女性は苦笑しながらフォロー)
司会女性を睨みつける沢尻エリカ
この様子には、舞台上の竹内結子さんも思わず苦笑いしていました。
子役でさえ、苦笑いしていますね(苦笑)。
また、合同撮影では、同じ事務所の先輩である竹内結子さん、映画監督が看板を持っている中、沢尻さんは一人だけ腕を組み不機嫌な表情です。
改めて、当時を振り返ってみると確かに衝撃的映像ですよね。
沢尻さん以降でこんな態度をとる女優さんは思い浮かばないです。
世間をざわつかせる事件でしたが、これには彼女なりの理由があったようです。
沢尻エリカの別に事件には理由があった?
当時、21才の沢尻エリカさんはこれだけの量をこなしていたそうです。
・取材件数は160件以上、
・テレビ出演
・映画5本のオファー
・映画の撮影
・セリフを覚えや役作り
・現場への差し入れ
・歌手デビュー
・毎日の美容メンテ
など
これはあまりに辛い…、まるでブラック企業と同じ労働環境。
精神的疲労もピークになるはずです。
もう(精神的に)いっぱいいっぱいで、「私はこう」みたいな決められた価値観で生きてきて。
それがパンクしたのが理由の一つ
当時の彼女は、本当に超売れっ子の若手女優。
多くの取材で同じような質問ばかりされるのにも飽きていたかもしれませんし、疲労もピークだったのでしょう。
また当時の沢尻さんは、清純で真っ直ぐな役柄ばかり演じていたので、その型にはめられるのが凄く嫌だったとも考えられます。
当時のインタビューやテレビを見ても、それを反抗するかの如く、メイクや服装が過激です。
若い彼女は、態度や服装で不満を表していたのかもしれません。
沢尻エリカを怒らせたのは竹内結子だった?
もう1つ噂されている説があり、沢尻エリカさんを怒らせたのは所属事務所「スターダストプロモーション」の先輩にあたる竹内結子さんだとも言われています。
会見でド派手なキャミソールに金髪のカツラをかぶった沢尻さんを見て、
共演者の竹内さんは原始人が主人公のアニメ『はじめ人間ギャートルズ』に例えて、
「ギャートルズみたいでかわいいね」と皮肉った。
その結果、舞台挨拶中にジワジワ怒りが込み上げてきた沢尻さんが暴走したようなんです
この記事では皮肉と書かれていましたが、違うと思います。
竹内結子さんは面白い人なので、冗談で言ったつもりだった(沢尻さんからも冗談で返ってくると考えて)のではないでしょうか?
竹内結子さんは表裏のない男勝りなハッキリとした性格。
気さくで気遣いもできるため、共演者から好かれています。
芸人のイモトアヤコさんと親友なのは有名ですよね。
同じマンションに住み、海外に行っているときは録画予約をしてくれ、ラジオにゲスト出演したり、はたまたCM共演!
気さくにもほどがあります(笑)。
かつ、シングルマザーというのも驚きですよね。
また、竹内さんのインスタを見ていると、その性格が垣間見えますよ。
ただ、この日以来、沢尻さんと竹内さんは共演NGになったといわれています。
沢尻は“カット”の声がかかるたび、すぐに現場から離れて、誰も近寄るなオーラを醸し出していたんです。
その憮然とした態度に伊勢谷が“あいつは何様なんだ”とブチ切れ。
実は「クローズドノート」の共演者であった伊勢谷友介さんも共演NGを出しているようです。
そういえば、舞台挨拶にも出席していなかったですね。
のちに2015年の映画「新宿スワン」で再共演しているので、和解したのでしょうか?
- ギャートルズのコスプレだったじゃん
- 正確に弄ってくれて御礼言う場面だろ
ネット上ではこのような意見もあります。
言い得て妙です。
沢尻エリカ「別に」発言後に謝罪は?
世間を震撼させた?!沢尻エリカさんの「別に」事件。
この発言後、本人から謝罪はあったのでしょうか?
本人だけでなく、映画自体のイメージダウンに繋がったわけですから、謝罪は当然ですよね。
気になるのでその辺りも調べてみました。
沢尻エリカは号泣謝罪していたらしい
実は、舞台挨拶後にテレビ朝日の朝の情報番組「スーパーモーニング」の取材が予定されていたらしいのですが、「別に」騒動直後のためドタキャンになったらしいです。
その後「その借りを返すため」と独占というかたちで沢尻さんのインタビューが行われ、号泣謝罪しました。
2007年10月2日、公式ページ上で本人名義の謝罪文が掲載されます。
次に「スーパーモーニング」でフリーアナウンサーの赤江珠緒さんがインタビュー、号泣謝罪する姿が放送されます。
さすがに世間は「嘘泣きなんじゃないの?」と冷ややかな意見が多かったのは事実です。
ラジオ番組「たまむすび」で当時の真相が語られる
この時のインタビューについて、後に赤江珠緒さんは、自身がパーソナリティをしているTBSのラジオ番組「たまむすび」でこのように説明していました。
「スーパーモーニング」の放送では突然涙を流し始めた沢尻エリカさん…、みたいな感じになっていましたが、
実際は、
「自分が先頭を切って作品のPRをしなければいけないのに上手く出来ず
あのような行動をとってしまったことは申し訳ない。
あの時なぜ腹が立っていたかは話せないけど、本当に申し訳ないことをした」
と冒頭で語っていたそうです。
一応謝罪になるので、インタビュアーの赤江さんもこれでOKと思ったそうです。
しかし、当時のマネージャー川上アキラさん(ももいろクローバーZのマネージャー)が沢尻さんを突然連れだします。
待つこと30分、一体二人は何を話していたのか分からなかったらしいですが、改めて謝罪してくれとマネージャーから促されたようです。
沢尻さんが戻ってきて、改めて仕切り直しをし、
「ファンの皆様、テレビを御覧の皆様に一言ありますか?」という問いかけに、
黙りこんでしまったそうです。
5分位沈黙が続いたので、赤江さんが「じゃあこれで終わりにしましょうか」と締めようとしたところ、
「色々お話をさせて頂きましたが、私が仕事に対する反省をしていることは伝わっていますか?」
突然沢尻さんがこのように赤江さんに聞いたそうです。
「もちろん伝わってます、女優として作品に真摯に向き合っているのはよく分かります。
だからこれ以上、言葉がなくてもいいと思います。」
赤江さんのやさしい言葉に涙腺が緩んだのか、この後に沢尻さんが急に泣きだしたというわけなんだそうです。
人のいい赤江さんまで泣き出しています(笑)。
この番組のリスナーなので、このラジオでの話はリアルタイムで聞いていました。
プロインタビュアーの吉田豪さんが週1ゲストの回の時です。
吉田豪さんは、沢尻さんのもマネージャーの川上さんも両方顔見知りでその辺りの事情を知っていたので、赤江さんの話に納得していました。
このラジオでは色々語られていて、
- オンエアーする上で無言部分を切り取ったため、いきなり沢尻エリカ泣いた!みたいになって申し訳なかった
- 当時の資料の中に全部でている話をインタビューごとにされ、同じことの繰り返し
- 沢尻さんは、ももクロにメイクとか教えてあげてた
- マネージャーの川上さんが仕事が無くなって、
『何かやることないからお前アイドルでもやれ!』って言われて、ももクロが始まった
など興味深かったですね。
同じ質問ばかりされて気の毒な沢尻さんに、
「私は実はこんなことが好きで、ちょっと植木職人になりたいと思っていたこともあって」
と話を切り出した赤江さんの発言が印象に残っています(笑)。
それこそ「別に」なんでしょうけど、「いやいや私も実は夢があって」と乗ってくれたそうですよ。
この「突然の号泣」部分だけがクローズアップされていたので余計に嘘泣きかもしれないと思っちゃうのも無理ないですよね。
テレビ番組の悪いところが出ましたね。
涙の謝罪は本心ではなかった?
2010年の米CNN運営の情報サイトでこのように告白しています。
「あの謝罪はするべきではなかった。本心ではない」
沢尻さんがずっと断っていたものの、結局折れた形で謝罪したそうです。
プライドが高そうなので、メディアの前で涙を流したのが嫌だったのでしょうね。
衝撃のセリフに、またまた炎上。
彼女の悪いイメージを更に加速させた結果、芸能活動も一時休止になります。
沢尻エリカ「別に事件」後は
沢尻エリカさんは「別に」発言以降世間から凄まじいバッシングを受け、しばらく表舞台から遠ざかります。
当時の嫌いな女性有名人ランキングの常連でした。
2009年1月に沢尻エリカさんは、ハイパーメディアクリエイターの高城剛さんと結婚。
同年9月30日付けで所属していたスターダストプロモーションとの専属契約が解消され、芸能活動休止となります。
1年3カ月後の2010年4月に離婚する意向を示しましたが、高城さんはすぐに応じずに離婚問題が長期化。
2013年12月離婚が成立します。
その間、2010年3月スペインに個人事務所「エル・エクストラテレストレ」を設立し、芸能活動を再開。
2010年、「たかの友梨ビューティークリニック」のTVCM及び巨大広告に登場し、話題となる。
2011年4月1日、エイベックス・マネジメント株式会社と業務提携契約を締結。
2012年には女優復帰作となった主演映画「ヘルタースケルター」で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。
2018年現在、テレビ朝日のドラマ「ハゲタカ」に出演中です。
元々演技力に定評があったので、これからもドラマや映画で活躍されるでしょう。
沢尻エリカの別に画像を改めて振り返ってみる
沢尻エリカさんの「別に」画像といえば、この衣装ですよね。
この衣装のブランドはクリスチャン・ディオールです。
このクリスチャン・ディオールのドレスは、お値段はなんと75万6000円!
日本には数点しか入荷しておらず、表参道店と銀座店で取り扱っていたそうです。
なんと!雑誌の撮影で女優の加藤あいさんも着用していました。
加藤さんの場合、撮影時期が沢尻さん騒動の前だったそうですよ。
「別に事件」があった当時、沢尻エリカさんは21歳です。
約160本もの取材を毎日のように受けるタイトなスケジュール、役柄的に純粋でまっすぐな女の子のイメージ、マスコミは「沢尻会」「エリカ様」と勝手に囃し立てる。
果たしてそんな状況の中で、若い沢尻さんがとってしまった態度を一方的に責めることができるでしょうか?
結果的には辛い状況に追い込まれましたが、元々演技派だった彼女の演技の糧になったと願うばかりです。
沢尻エリカさんのさらなる活躍を期待しています!